友達が出来る日
ココに来た時には満開だって桜が
散り、若葉が出きた頃
中学校に入学しました。
入学式を終え、次の日
約束通り、一先輩と登校する為
今までこんなに早く家を出た事無い時間に
家を出ると門の所で一先輩が待っててくれていました。
登校と約束の初日
入学式の時に少しだけ顔を合わせた皆と
これから話が出来るか、友達になってくれるか
期待と不安での心臓は早鐘の様に速く心臓が動いていた。
も隣りで歩いている一も互いに話す事無く
学校まで歩きグランドに入って行くと、一と別れ
木の陰に座っていると、次第に男子生徒が集まりだし
ボールを蹴り始めた。
一はゴールポスト前に立ち、大きな声を出しながら
皆に指示を出している姿がの視界に入り
ボールより一の動きばかり見ていると
建物のからチャイムが鳴り、始まりの時を告げた。
本来ならチャイムに従って校舎内に入らなければならないのだが
ココで一を待っているべきか、一を置いて校舎内に入るべきか
迷っていると制服に着替えた一がの元に来
声をかけた。
「なんね、まだこげん所に居ったとか」
「はい」
「何時もでもそげん所に居ると遅刻するたい
行くぞ」
一の言葉に引っ張られる様に校舎に入って行くと
昇降口で真新しい上靴に履き替え、小走りで一の
下に走って行くと、何も言わず一は教室に向って歩き出した。
一階は3年生
二階は2年生
三階は1年生
2年生の一も1年生のも階段を上らなければならず
2人無言で歩いて行くと、直ぐに2階に付き一と別れる際
一は3回の頭を軽く叩くとから離れ
廊下で出会った友達と雑談しながら教室に入っていった。
一に叩かれた頭を手で抑え、一の姿が見えなくなると
は残っている階段を上り昨日教えられた教室の入り
与えられた机にカバンを置き、椅子に座ると
近くに集まっていた数人の女子がの机の周りに集まり
挨拶をした後一斉に質問をしてきた。
「おはよう、風祭さん!風祭さんて東京から来たちゃやろ?
東京て、どんなと所ね?」
「芸能人とかにも簡単に会えるんやろか?」
「えっと・・・・3日前に東京から引っ越してきたの・・・
芸能人は場所とかによるかなぁ・・・・・・・」
一斉に話し掛けられたもので聞き取れなかった質問の
答えを後回しにし、聞き取れた質問に答えるのが精一杯だった。
その後も色々話し掛けられたが答えるのに必死で
どんな質問をされたのか記憶に残らず、ただ、質問をしてきた
女の子の迫力に圧倒されていると
再び、チャイムが鳴ると、の周りに集まっていた女の子は
自分の席に戻っていった。
先ほどの女の子達が起した嵐が収まり、どこか張り詰めた
空気がに流れてきて緊張し始めると後ろの席から
小さな笑い声と話声が聞こえてきた。
「風祭さん、律儀に答えすぎちゃよ。あんなの適当に
返しとけば良かのに真剣に返すから皆面白がって
次々くるんよ」
後ろに振り向き声の主を見ると、今まで繰り広げられた
光景が面白かったのか、目には薄ら涙を浮かべながら
小さな声で笑っていた。
「そうかなぁ・・・・皆、真面目に聞いてくれていたから
きちんと答えが返せなくて皆に悪い事しちゃった・・・・」
の話を聞いた女の子は、笑うのを止め
目を大きくしを見ていると、軽くため息を付いた後
「風祭さんは真面目ちゃね。もし良かったら私と友達に
なってくれんやろか?もちろんイヤやったら断ってくれて
良かよ」
先ほどの笑いの表情はなく、優しさの混じった表情の中に
どこか真剣な雰囲気を混ぜ合わせていた。
心から友達になってくれと言ってくれている女の子に
も真剣な表情になって返事を返す。
「私で宜しければ喜んで!」
「じゃ、お互い自己紹介ちゃね
私は 玖珠 」
「風祭 です」
お互い名前を言い終わると急に恥ずかしくなって
笑い出すと、騒がしかった教室が担任に登場で静まり返ると
担任が挨拶をし、顔を覚えるとのとクラスの皆に自己紹介をする
という事で一人一人立ち上がり、名前を一言を言うと
席についた。
もも無事、自分の番が終ると聞こえない様に笑い合い
他の人の話を聞い終ると、教科書と時間割表が配られ
これからの学校生活が現実味を感じ
担任の話を聞いていると学校の色々な場所説明と
これからのスケジュールを話してくれた。
クラブは全員がどこか部活に所属する事。
明日から、見学に行っても良いが迷惑を掛けない事
担任の発言に
友達同士どこの部活に入るか?
など、話していると静かにする様にと注意を受け
皆が一斉に黙ると、時間も丁度良いからと
帰宅して良いとの言葉に
本日限りの委員長の人の言葉に
皆立ち上がり、礼をすると、
カバンを持って出入り口から帰ったり、
友達同士話し込んだり、
一向に帰ろうとしないクラスメートを横目に
配られた教科書をカバンに入れ、帰る準備をしていると
は話掛けてくれた。
「は今から帰ると?」
「帰ろうと思うんだけど1人だと不安だから
一先輩と一緒に帰って貰おうと思ってるの
はどうするの?」
「私?私は図書室に行ってみようと思ってね」
お互いの予定を言いながら、教室から出て
階段を下りてゆき昇降口前でお互い
また、明日
と、挨拶し別れると
は上靴からクツに履き替えクランドに歩いて行くと
今朝と同じ様に、男児生徒が集まり
柔軟体操をしている中に一を見つけ
一に邪魔になら無い様に近づき声を掛けた。
「一先輩、今宜しいですか?」
一だけに声を掛けたのだが、周りに居た男子生徒も
一緒に振り向き、を見た。
一斉に視線を浴び、居心地の悪さを感じ
口早に一に言葉をかけた。
「あの、クラブが終るまで待っていてもイイですか?」
「好きにすれば良かと」
何時もよりそっけなく言葉を返され、自分が声を掛けた事で
機嫌が悪くなったのかと思い一の顔を見てみるが
帽子のツバが邪魔であまり見れなかったが
少し顔が赤い様な感じに取れ
テレて居るのかも知れない
そう、思うと、周りにいた生徒から一斉に言葉をかけられ
ると、今まで聞いたことの無い大きな声で怒鳴り付け
騒いでいた生徒を静めたが、怒鳴られた生徒は
何も無かったかの様に、振る舞い、怒鳴り声を聞き
驚いて固まっているに1人の男子生徒が話し掛けて来た。
「いつもの事たい、気にせんで良かよ」
一よりも大きな男の人に話し掛けられ
ようやく一からの呪縛が解け、視線を動かし
話し掛けてくれた男子生徒を見上げ言葉と返した。
「でも!」
「ばってん、皆カズの怒鳴り声には慣れとるちゃ」
が何を言いかたのか悟った様な無い様に
は返す言葉が無く納得するしかなかった。
「そうですか・・・・・」
「6時くらいには終るけん、その頃にココにくれば
カズに会えると」
「解りました。では、その時間にまたお邪魔します」
話し掛けてくれた男子生徒に頭を下げその場を離れると
再び昇降口に入り、が居るであろう図書室に向って歩き出した。
静かな廊下に時折聞こえる声を聞きながら
初めて歩く校舎内を歩いて行く。
担任に話では図書室は新館3階の一番奥にあるとの事
本を読む事は嫌いじゃない
東京に居た時も良く近所にあった図書館に行って
本を借りていた。
九州に来てもその事は変わらない。
自分の足音が響く廊下を進んで行くと
図書室と書かれた小さなプレートがあった。
音を立てない様に、ゆっくりドアを開けると
図書室と言う静かな雰囲気は無く、男の人の大きな声と
ソレをとがめる女の人の声が聞こえた。
入ってはダメだった?
そんな事を思いながら、室内に足を踏み入れると
知っている女の人の姿が目に入ってきた。
「?」
恐る恐る声を掛けると、先ほど聞こえた声とは違い
教室で話し掛けてきてくれた、優しい声で名前を呼んでくれた。
「!どうしたちゃ?先輩と帰ったんじゃなかったと?」
「クラブが終るまで待つ事になったからココに来たんだけど
迷惑だったかなぁ?」
「そげん事なかよ!コイツの事はほっとくちゃ」
の前に立っていた男子生徒に指を指した後
自分の横に座る様に椅子を引いてくれた。
「ほっとくて、そげん冷たい事言わんでも!!」
「せがらしか!!そげん女々しい事言う男知らんちゃ!」
「女々しい!?なに言うと、俺はりっぱな九州男児ぞ!」
図書室に相応しくないこの状態を止めるべき
だと思い
「あの、ココ図書室だから静かにした方が良いのでは・・・・」
声をかけてみるが、両者には聞こえていないみたいで
先程より激しくなり、さらにが止めるのには難しい状態に
なってきた。
「本当に静かにした方が良いと思うんだけど・・・」
頑張って止めては見るものの、やはり止める事は出来なかった。
どうしよう・・・・・・
どうすれば止められるか考え浮かんだ方法は一つだった
この方法をやって止められてもに嫌われるのはイヤだけど
このままほって置くには出来ない・・・・・・・・・・
もう、どうにでもなれ!!
覚悟を決め、の体に抱きついた。
「、何しとるちゃ?」
ようやく口ゲンカも止まったが
がどうして自分に抱きついているのか解らず
抱きついているに声を掛れば、から
困った様な申し訳ないという表情で
「さっきから、呼んでたんだけど気付いて貰えなくて・・・
それで、どうしたら気付いて貰えるか考えた末
この行動に出た訳で・・・・その、ごめんなさい」
言葉を返し、から離れると男子生徒がに声を掛けてきた
「なんね?と違って優しそうなオナゴたいねぇ」
「ショーエイ・・・そんげんな事言うのはこの口と!?」
男子生徒の言葉を聞いたがすぐさま反応し
言葉と共に、男子生徒の両頬をおもいっき引っ張った
「そげん事するから暴力女と言われるとよ!」
「せがらしい!!」
「・・・そろそろ、許してあげたらどうかなぁ・・・・」
「は甘いちゃ!!コイツはほっとくといつもででも
調子に乗るとよ。ここでチ調教しとかんといかんたい!」
「でも、彼も反省してるみたいだし・・・・」
両頬を引っ張られてイタイのか先ほどの反応はなく
ただ、のなされるまま立っていた。
「まぁ、がそげん言うなら・・・」
ようやく離して貰えた両頬を両手で押さえ
しゃがみこんだ。
そんな様子によっぽど痛かったのだろと心配し
も男子生徒の前にしゃがみこみ心配そうに
声をかけた
「あの、大丈夫ですか?」
先ほどと変わらぬ体制のまま返事が返ってきた。
「優しかねぇ・・・・」
「そんな事ないですよ。私は風祭と言います。
もし宜しかったらお名前教えて下さい」
の名前を聞くと、両頬から手を離し
口げんかをしていた時みたいな大きな声で自己紹介をした
「俺は高山昭栄たい」
「高山さんですね。これから宜しくお願いします」
確認と宜しくの言葉を笑顔で返すと、
高山と名乗った少年はイキナリに抱きついてきた。
「ばってん、こぎゃんめんこい子初めてたい!」
嬉しそうにはしゃぎながらを抱き締めていると
が高山少年の頭を殴り、ようやくは
高山少年から開放された。
「アンタはいつから変態になったと!?
こぎゃんヤツだとは知らなかった!!
しかもこんな変態が親戚とは情けなか!」
先ほど高山少年を殴った拳で再び殴ろうとしている所を
が止めると、の怒りはに向った。
「!こぎゃんヤツなんて昭栄で十分ちゃ!
それから、私がおらん時にショーエイに近づいたらアカン
イイちゃね!」
「え?あ、うん。解った」
「じゃ、ココは危ないたい、はよ先輩の所に避難するちゃよ」
「う、うん」
の迫力に負け、カバンを持ち図書室を後にする際
振り返り中に居る2人に声をかけた
「また、明日ね。、昭栄君」
「「じゃぁね、」」
息ピッタリに返事を返すと、と昭栄は再び口げんかを
し始めた。そんな声を聞きながら階段を下り昇降口から
出て、一のサッカー姿を見て、一と共に家路に着いた。
家では、先に帰っていた両親に帰りが遅くなった訳を
言い、学校で会った、と昭栄の事を話しながら
夕食の時間が終っていった。
自室の入り、今日貰った教科書を見ていると
隣りの部屋に明かりが付くのが見え、窓辺に近寄ると
一の姿か見えた。
「一先輩!」
カーテンを閉めようとしていた一がの姿に気付き
窓のカギを開け返事を返した。
「どげんしたと?」
「明日もご一緒しても、宜しいですか?」
「朝か?」
「出来れば帰りも」
「俺はクラブある」
「構いません。待ってます」
「好きにすればよか」
「はい。では待ってます」
「俺は寝る、もはよ寝ろ」
「おやすみなさい」
「おやすみ」
お互いが同じタイミングで窓とカーテンを閉めると
は机に向かい、手紙を書き、明日の準備を済ませると
ベットに入った。
明日も楽しい事があります様に・・・・